「「保育士配置基準の引上げの早期完全実施とさらなる改善を求める意見書」提出を求める陳情書」が第4回定例会最終日に採決されました。
12月8日開かれた教育福祉常任委員会では、賛成3・反対3(可否同数)となり、委員長が反対し、不採択(賛成3・反対4)となっていましたが、、、
本会議では、賛成15・反対11となり、採択され、意見書案(
コチラ…)も可決することに。。。
ただ意見書の採択をめぐり、26人中9人の退席者がでるなど市議会史上始まって以来の「珍事」となりました。
陳情をめぐる課程の報告に加え、あえて今回は、陳情に反対された議員の論理について私見を述べます。
陳情に対する反対討論の趣旨は以下の通りです。赤文字は私のボヤキです。
本陳情の趣旨である「保育の質の向上」については、極めて重要な視点であり、その必要性について深く理解している。
…本当に理解しているのだろうか?「質は大事」と言い訳をしているのかもしれませんが、この後の論理とは整合が取れていないんだよネ?
国が今回、配置基準の改善に向けた方向性を示したことは、こどもたちの育ちを支えるうえで大きな一歩であり、将来的に目指すべき姿であると認識している。
…その「大きな一歩」にどれほどの年月がかかっているのかご存じなのでしょうか?またその「大きな一歩」は国からの『施し』と受け止めているのかなあ?
しかし、国は人材確保や施設整備、財源の見通しを踏まえ、一定の経過措置期間を設けているのは、自治体が無理なく基準に対応できるよう、十分な準備を進めるためである。
…国の「思いやり」と思っているのではないか?そもそも「人材確保や施設整備、財源確保」に対する国の十分に役割を果たしていると思い込んでいるのかなあ?
一方、本市は人口増が著しく、保育需要が非常に高い状況にある中で国の予定よりも早く配置基準を引き上げれば、必要な保育士数がさらに増え、確保できない場合には定員縮小や待機児童の発生につながる可能性がある。
…国に対する「意見書提出を求める」だけなのに、「本市が国の予定よりも早く配置基準を引き上げれば…」という論理へ飛躍し、すり替え反対理由ににつなげてしまうのか意味が不明なんだよねなあ?
保育の質を高めたいという思いは理解するが、量の確保が損なわれ結果として保育を受けられないこどもが増える状況を招くことは、本市の子育て支援にとって本末転倒である。
…現場の日々の苦労を体現しない政治家が「量」を優先し、「質はそのあとで」とはよく言えたものだよ。ケガや命に係る案件がおきたら、自分の責任を棚上げし、保育士や運営者のみに責任をかぶせるつもりかなあ?
また、現場の保育士の確保や財政的裏付けなど、国全体で制度を整える段階にある中で、前倒しを求めることが、実現可能性の観点からも適切であるとは言えない。
…ではいつ求めるのでしょうか?そもそも、一地方議員の認識する範囲で、「実現可能性の観点」って何だろう?市だけでやれると思っているのかなあ?
まずは国の経過措置期間を活かしつつ、人材確保や環境整備、現場への支援を着実に進めることが、本市のこどもと保護者のために最も合理的な対応であると考える。
…「最も合理的」とは何でしょうか?意見書提出の労力も不要、委員会審査も不要、ただただ国の動向を注視するだけ?現場の苦労は見て見ぬふり?は確かに、政治家にとって「最も合理的」ですが、そのために政治家になってのでしょうか?(
保育士配置基準の引上げの早期完全実施とさらなる改善を求める意見書」提出を求める陳情書」)