日本共産党流山市議団
小田桐議員の活動
「夏休み学校開放による『こどもの居場所づくり』試行事業」を考える
2017年度当初予算、378万6千円で計画された「子どもの居場所づくり」。
経費としては、参加費324万円(1日千円×27日間×120人)と市費54万6千円でまかなうというものです。

夏休みの期間(7/21から8/10、8/16から31の27日間、9時から午後3時半まで)、保護者が日中働いていて、本人が学童に通っていない小学生(1から4年生)の「居場所」を設けるため、学校の一部を開放するというものです。

試行事業として、現在…
小山小学校多目的室(旧ランチルーム)には、定員40名に対し、小山小児童25名(小1:3名、2:4名、3:13名、4:5名)が通っています。
おおたかの森小学校ランチルームには、定員40名に対し、おおたかの森小児童21名(小1:4名、2:10名、3:4名、4:3名)が通っています。
南流山中学校図書室には、定員30名に対し、南流山小・鰭ヶ崎小児童の27名(小1:10名、2:5名、3:2名、4:10名)が通っています。
合計73名です。

児童を支えるのは、
期間限定の臨時職員としてリーダー1名(教職員OB)と支援員3名(教職員経験者)と無償の学生サポーターです。

児童は昼食や水筒を持参し、「居場所」でありつつ、体験学習やまち探検、夏休みの宿題などを行いながら過ごしています。
また、各児童については、緊急連絡先やアレルギー、病歴等を記入できる用紙提出があり、出欠の予定表も提出してもらっている。

課題として…
〇保護者との関係性:「居場所」に子どもは書類1枚で預けられている。学校は教職員と保護者、学童は指導員と保護者で共に子育てする共同体であり、顔を合わせたり話し合ったりもできる。しかし、「居場所」では保護者と支援員の面通し機会がなくていいのだろうか?
〇子どもの思い:学校は義務、学童は保育に欠けるという背景に裏付けられ、長い年月をかけ、子どもとの人間関係を構築している。一方、「居場所」では支援員や公民館の関係者による様々な取り組み(折り紙、紙飛行機、サイエンス、竹細工、レクレーションなど)が行われ、良い体験の機会でもあるが、親が心配だから預ける「居場所」で、子どもの願いとかみ合っているのだろうか?
子どもが独自に遊ぶ約束をしたり、計画を持った生活を独自に身につける機会が奪われていないのか、先生の目も親の目も気にしない生活、親に思いっきり甘えたい時間はないのだろうか?
→夏休みの宿題の進捗管理的な「子守り」が「居場所」という位置づけにしない、何よりも子どもの成長過程に寄り添う取り組みが支援員も保護者も必要と考える。

〇自校の子ども以外が通う「居場所」の場合は、自転車による登園が想定されており、交通安全など親子で十分確認するとともに、市による登園道路の把握も必要ではないか?
〇マンパワーの枯渇:学校現場での人手不足を背景に、試行3校での実施を他校に広げるのはマンパワー的に難しいと思われる。また職員は子どもと離れて休憩する時間はなく、場所も十分に確保されていないのではないか?
〇「居場所」にふさわしい環境:「居場所」の中心的な部屋にはトイレも近く、複数の手洗い場もあり、同時に、校庭や体育館などが学校行事(部活も含む)と調整しながらも自由に活用できる環境が欠かせないと思われる。
→試行とは言え、十分な議論、継続性を担保した体制と環境の構築が欠かせないと考える。
ページのトップに戻る  小田桐議員の活動