日本共産党流山市議団
質問・見解
2006年2月4日 「1500万円 市議受領」問題で百条調査特別委員会の設置を申し入れ(1月30日)
 1月27日から連続的に朝日新聞、讀賣新聞などで報道されている「『情報料』1500万円市議受領」問題は、市民の大きな怒りを呼んでいます。

 日本共産党流山市議団は、朝日新聞報道の当日27日に、議長に会派代表者会議の開催、真相究明と市民への公開を求める緊急申し入れをおこなっていますが、さらに、1月31日(月)代表者会議に先だって、真相究明の具体的提案として、百条調査特別委員会の設置など第2弾の申し入れをおこないました。

 午後3時から開かれた代表者会議では、冒頭、中村議長から、「議員が特定されておらず、違法性があるとは言えないので、推移を見守りたい」との発言がありましたが、日本共産党の高野とも団長が、百条調査特別委員会の設置など3項目について議長に申し入れしたことを紹介し、代表者で検討して欲しいと提案。この日本共産党の提案に沿った形で、意見交換が行われました。

 他の会派からは、「軽々しく百条委員会を口にするのはいかがなものか」「違法性がないというものをどうやってやれるのか」などの意見もありましたが、高野議員は、「たとえ違法性がなくても道義的社会的責任はある。議会がただ見守るだけでは市民に説明がつかない。議会としての対応が問われている」と主張、それぞれ、持ち帰って検討することとなりました。

 また、議長・副議長が当該議員を事情聴取し、代表者会議に報告することが確認されました。
 次回の代表者会議は、2月7日(火)におこなわれる予定です。

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   「流山市議が情報料を受領」との報道に関する緊急申し入れ
                              2006年1月30日
                            日本共産党流山市議団
                               高 野 と も
                                乾 紳 一 郎
                                小 田 桐 仙
                               安 西 孝 之

 1月27日付の新聞は「TX沿線・流山の土地売買話 情報料1,500万円市議受領」「税滞納分に充てる」と報道しました。これによりますと、三輪野山土地区画整理事業の保留地について、ゼネコンの営業担当者が「土地が売れず困っている」との話を聞いた市議が、不動産業者に伝えたところ、業者から情報提供料として1,500万円が支払われた。これを市議は数年前から滞納していた市税や県税などの支払いに充てたということです。市議は、「違法性がないと言われたから」と受け取ったことを認めています。

 この報道は、市民にとっても議会にとっても重大なことです。市民の代表として選出されている議員のこのような行為は、たとえ違法性がいないとしても道義的・社会的責任が問われる問題です。市民に対して真相を明らかにするのが議会のつとめではないでしょうか。そこで以下の点について、緊急に申し入れます。

                    記

1、議会に百条調査委員会を設置し、真相究明に全力を尽くすこと。
2、当該議員が議会における役職を勤めることは適切ではないと思われる。よって、解任すべきである。
3、市民に対して速やかに真相を公表すること。
                                    以上  

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この間の新聞報道

「情報料」1500万円、市議受領 TX沿線・流山の宅地売買話 /千葉県                          2006.01.27 東京地方版/千葉

 05年夏開業のつくばエクスプレス(TX)の沿線開発に絡み、流山市議(58)=2期目=が、大手ゼネコンの宅地売却を仲介した野田市内の不動産業者から、「情報提供料」として現金1500万円を受領していたことがわかった。市議は「(ゼネコンが)土地を売りたがっていると業者に伝えただけ」といい、それだけで議員報酬の2年分の臨時収入を得た格好だ。市議は数年間滞納していた市税や県税の納付などに充てたという。
 関係者によると、市議が1500万円の「思わぬ収入」(同市議)を現金で受け取ったのは05年11月22日。うち現金約300万円で、市議は同日中に、滞納していた市税や県税など(延滞料込み)を納めたという。
 市議が不動産業者に情報提供したのは、大手ゼネコン(本社・東京)が流山市三輪野山でてがけた土地区画整理事業の保留地。ゼネコンの営業担当者から「土地が売れ残っていて、(区画整理の)工事代金が払えず困っている」と聞いた話を、知人を通じて伝えたという。
 保留地は不動産業者の仲介で03年4月から05年4月にかけて、埼玉県越谷市の住宅メーカーに渡った。TXの流山セントラルパーク駅から徒歩約20分の圏内で、同時期に計139戸の住宅が販売されていた。
 市議は宅地建物取引業の免許は持っていない。市議は「(金額には)驚いたが、違法性はないと聞き、受け取った」。業者側は「実際には1千万円くらいとも思ったが、黒字決算になるまで待ってもらったと感じ、多めに支払った」としている。
 宅建業法では、免許を持っていない人間が、業として宅地建物の取引を行うことを禁じている。今回のケースが直ちに法律に抵触するとは言えないが、全日本不動産協会千葉本部は「宅建業法上、あまり好ましいとはいえない」としている。
 流山市議の議員報酬は、期末手当を含め年約780万円。この市議は数年前から、市税と県税などを滞納していたため、05年春から報酬の一部を差し押さえられていた。

◆違法性はない「じゃあもらう」
 流山市議の話 業者から「紹介の手数料」として渡された。「何でそんなにくれるの」とびっくりしたが、違法性はないと聞き、「じゃあ、もらおうか」となった。金額を要求をした覚えはない。土地の情報はゼネコンの営業担当者があいさつに来たときに聞いた。市議の職務を利用して得た情報ではない。
                                朝日新聞社

宅地売却「情報提供料」 流山市議、1500万円受領=千葉 2006.01.28

 流山市内の民間土地区画整理事業の保留地売却を巡り、男性市議(58)が、野田市の不動産業者から「情報提供料」として1500万円を受け取っていたことが27日、わかった。この市議によると、不動産業者に「ゼネコンが土地を売りたがっている」と伝えただけだという。流山市は事業に約16億2200万円を助成しており、同日、地権者でつくる区画整理組合や事業を代行したゼネコン大手(東京都)から事情を聞いた。
 同市によると、この区画整理事業は、つくばエクスプレス流山セントラルパーク駅の北1キロあまりの約34ヘクタールで実施。事業費を捻出(ねんしゅつ)するために地権者が土地を提供(減歩)してできた保留地約4・6ヘクタールの多くを、ゼネコンが同組合から購入し、宅地などとして売却していた。
 この市議ら関係者によると、市議は3〜4年前、ゼネコンの保留地売却話を聞き、知人を介して野田市の不動産業者に情報を伝えた。市議は売却話をゼネコンの営業担当者から聞いたとしているが、ゼネコン側は否定している。
 不動産業者の仲介で、埼玉県の住宅会社が、ゼネコンから保留地の一部を購入。不動産業者は仲介料として住宅会社から約4000万円を受け取り、そのうち1500万円が昨年11月、市議に渡された。市議は300万円余りを、滞納していた市税などの支払いにあてたという。住宅会社は2003〜05年、購入した土地を開発し計139戸を売り出していた。
 宅建業法では、免許なしで業として宅地建物取引を行うことを禁じているが、国土交通省によると「情報提供の謝礼として、業者から一方的に払うようなものには、違法だという規制がない」としている。政治資金規正法では、「対価相当分を超えて金銭等の供与がある場合には、超える部分を寄付と見なす場合がある」(総務省)。
 市議は「業者に金を要求したことはなく、高額の謝礼に自分もびっくりした。違法性がないと説明されたので受け取ったが、もし違法なら返還する。市議の職務とは全く関係ない」と話している。
                              読売新聞社

流山市の土地区画整理事業巡る「情報料」 仲介もう1人は200万円=千葉 2006.01.31

◆流山市議に「情報料」1500万円
 流山市内の土地区画整理事業にかかわる土地売却を巡り、男性市議(58)が不動産業者(野田市)から情報提供料として1500万円を受け取った問題で、この不動産業者は読売新聞の取材に対し、市議から聞いて情報を不動産業者に伝えた男性への情報料は200万円だったことを明らかにした。市議を破格の扱いにしたことについて、業者は「普通は折半だが、市議が一番最初の人だから」と説明している。
 不動産業者らによると、土地売却情報は、3〜4年前、市議から聞いた知人男性が、不動産業者に伝えたという。情報料1500万円は、昨年11月、不動産業者が市議宅へ運んだ。不動産業者は、市議に直接渡したことについて、「本来なら、うちは情報をくれた男性にだけ支払い、市議には、男性の方から出すのが筋だが、支払いをずっと待ってもらったし、色々な兼ね合いがあるから」と話した。
 また、流山市議会は30日、緊急の各党・会派代表者会議を開き対応を検討した。次回2月7日の代表者会議をメドに、中村好夫議長が、男性市議の所属会派から報告を受けた後、男性市議に事情を聞く方針を決めた。
 所属会派では30日、派内全議員を招集したが、この市議は体調不良を理由に欠席したという。
 また、同市が、この土地を売却したゼネコン大手(東京・港区)に事情を聞いた結果、ゼネコン側が「市議に情報を伝えたことはない」と説明したこともわかった。男性市議は「ゼネコンの営業から情報を聞いた」としていた。
 ゼネコンは取材に対し「市議の存在は取引には一切影響していない。市議側から働きかけがあったかどうかはコメントできない」としている。
                               読売新聞社

流山市議「情報料」、議会が対応協議 百条委設置求める声も /千葉県 2006.01.31

 流山市内の宅地開発に絡み、流山市議(58)=2期目=が不動産業者から「情報提供料」として1500万円を受領し、滞納していた税金の支払いに充てていた問題で、同市議会は30日、各会派の代表者を集めて対応を協議した。「道義的・社会的責任が問われる問題」として、調査特別委員会(百条委員会)の設置を求める声などが上がった。
 会議は非公開で開かれた。この市議と同じ会派に所属する中村好夫議長は冒頭、「(匿名報道で)議員が特定されておらず、違法性が明確でないということなので、推移を見守りたい」とした。
 これに対し、複数の会派の代表が、議長、副議長が市議本人から事実関係を確認するよう求めた。
 また、共産党市議団は議長に対して、(1)百条委の設置(2)議会内での役職の解任(3)市民に対する真相の公表、の3点を求めた。
 次回の代表者会議は、2月7日に開かれる予定。
 また、同市も27日に、三輪野山土地区画整理組合と事業を代行した大手ゼネコン(本社・東京)の双方から、保留地の処分方法が適正であったかなどについて、事情を聴いた。双方とも「適正だった」とした。
 また、市議が「ゼネコンの担当者から情報を聞いた」としていることについて、ゼネコン側は否定したという。
                               朝日新聞社

開発地に7億円、市が損失補填 市議は「民間取引」 流山市議「情報料」/千葉県 2006.02.01

 流山市の土地区画整理地の宅地開発に絡み、流山市議(58)=2期目=が不動産業者から「情報提供料」として1500万円を受領した問題で、区画整理地には、地価下落で生じた損失分として、市が約7億円を区画整理組合に支出していたことが31日、わかった。市議らは、民間同士の土地取引で「(金銭授受は)問題はない」としているが、売買されたのは市が公的資金を投じた土地だった。
 舞台となった同市三輪野山の土地区画整理事業は、93〜98年度の計画で始まった。しかし、区域内に都市軸道路が通ることになり事業が長引くなどの影響が出たため、98年度末、市が損失分を組合に支出するという覚書を交わしていた。
 これを受け、市は、公園整備などに充てられる「公共施設管理者負担金」(12億円)のほかに、98〜03年度にかけて、計15億7千万円の「助成金」を組合に支出した。市によると、助成金のうちの約7億円が地価の下落による損失を補填(ほてん)した分だという。
こうした金の多くは、組合を通じて、事業を代行していた大手ゼネコン(本社・東京)に支払われたという。
 この問題は、流山市議が、組合が保有している土地の情報を知人を介して不動産業者に伝え、その業者から昨年11月、1500万円を受領。領収書は市議経営の会社名で出したという。
 滞納していた市税などの返済に充てたとされる。
                               朝日新聞社
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