日本共産党流山市議団
活動紹介
「小山小学校等移転と教育・福祉を考えるシンポジウム」に88名が参加
PFI事業とは?公教育の役割とは?熱心な議論が・・・・
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 千葉県流山市が、つくばエクスプレス(常磐新線)沿線巨大開発の一環として、「流山おおたかの森」駅前にある小山小学校を移転し、55億円をかけるPFI事業として、福祉会館等との複合施設を建設する計画について、住民らが12日、「小山小学校等移転と教育・福祉を考えるシンポジウム」を流山初石公民館で開き、88人が参加しました。

 主催したのは、同校の父母や教職員組合、新線沿線巨大開発の根本的見直しを求めている「住みよい流山をつくる会」や市内の元教員、新日本婦人の会、日本共産党流山市議団等が参加した「連絡会」(稲葉守利会長)。

 同校の卒業生の親でもある稲葉会長はあいさつで「小山小学校は、父母、教員と周辺住民がつくり守ってきた学校で、自然にも恵まれている。市は、今回の計画について、父母や教員、住民への十分な説明をしていない。市からは参加できないとの返答があり、非常に残念だが、今回のシンポジウムを通じて、市の説明責任や問題点については再検討を求めたい」と述べました。

 基調講演した建設政策研究所研究員の馬場民子氏は、「PFI事業は公共事業を大企業の利権対象とする発想から、大企業と内閣府がつくりあげたもの。学校の場合、校庭の管理や調理等の委託化、職員のパート化など、受注企業の都合が優先されるため、教育の公共性となじまない」、「PFI事業で市の財政負担が軽くなるというが、その根拠は不明で、事前の事務量も含めれば軽くはない」など問題点を指摘しました。

 シンポジウムでは、東葛教職員組合の小芝書記長から「PFI事業による市川市立第七中学校の建設では、設計も業者まかせで、教室が狭く、壁に石膏ボードが使われている。小山小の場合は、学校庶務を業者にまかせており、個人情報流出も心配」と報告。小山小学校保護者の岡田さんは「広くて新しい学校で、子どもはのびのび楽しく通っている。その環境が変ってしまわないか不安が募る」と発言しました。おおたかの森駅周辺の区画整理審議委員の広野さんは「私は、自然豊かなこの地で生活を営んできたが、沿線開発で自然が剥ぎ取られ、住宅の移転も余儀なくされた。駅南側に大型ショッピングセンターが建設されているのだから、その反対側は学校もあり、自然も豊かな駅前にしてもいいのではないか」とまちづくりの視点から問題提起を行いました。

 パネリストの発言を受けて、参加者から「1年生から家庭科室を利用しているが、民間業者による地域開放を前提に大人サイズの調理代が設置されれば、子どもたちの授業が行えない」、「給食の調理を民間委託にすれば、栄養士との意思疎通や子どもとのふれあいでも課題が多い」、「市の説明でも『レイアウトそのものが分からない』としか返ってこない、どうなっているのか」など9名の方が発言。事業への不安や疑問、市の説明責任を問う声が次々と出されました。

 シンポジウムには、高野とも、いぬい紳一郎、小田桐たかし、安西孝之議員も参加、フロアーから報告しました。
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